店舗リフォームについて2026.09.02
店舗リフォームとは?費用・工事内容・流れ・成功のポイントを徹底解説
店舗リフォームとは、既存の店舗を改修し、デザイン性や機能性、利便性を向上させる工事のことです。飲食店、美容室、物販店、オフィス、クリニック、サロン、ホテル、旅館など、さまざまな業種で行われています。
店舗は住宅と異なり、単に古くなった部分を新しくするだけでは十分ではありません。集客力、ブランドイメージ、従業員の働きやすさ、動線、設備、安全性、法令への対応など、多くの要素を考慮する必要があります。
そのため、店舗リフォームでは「見た目をきれいにする工事」だけでなく、事業の売上や経営にもつながる空間づくりが重要になります。
本記事では、店舗リフォームの基本から工事内容、費用相場、工事の流れ、業種別のポイント、失敗しないための注意点まで詳しく解説します。
1.店舗リフォームとは
店舗リフォームとは、既存の建物やテナントを活用しながら、内装や設備、外観などを改修する工事です。
例えば、以下のような工事が店舗リフォームに該当します。
・古くなった内装の改修
・壁紙や床材の張り替え
・照明の変更
・カウンターの造作
・厨房設備の入れ替え
・トイレの改修
・空調設備の更新
・外壁や看板の改修
・間取り変更
・客席レイアウトの変更
・バリアフリー化
・設備の老朽化対策
店舗リフォームの目的は店舗によって異なります。
例えば、売上アップを目的とする場合もあれば、老朽化した設備の交換、スタッフの作業効率改善、ブランドイメージの刷新などが目的になることもあります。
重要なのは、単に「古くなったから新しくする」のではなく、店舗が抱えている課題を解決するためにリフォームを行うことです。
2.店舗リフォームと店舗リノベーションの違い
店舗リフォームと店舗リノベーションは似た言葉ですが、一般的には工事の目的や規模に違いがあります。
店舗リフォーム
店舗リフォームは、古くなった部分を修繕したり、元の状態より使いやすく改善したりする工事です。
例えば、
・壁紙の張り替え
・床の張り替え
・照明交換
・トイレ交換
・厨房機器交換
・塗装工事
・看板交換
などが代表的です。
比較的小規模な工事から中規模程度の改修までを指すことが多いです。
店舗リノベーション
一方、店舗リノベーションは、既存の建物や空間に新しい価値を加える大規模な改修を指します。
例えば、
・全面的なデザイン変更
・間取り変更
・業態変更に伴う改修
・スケルトン状態からの店舗づくり
・厨房位置の変更
・設備の全面更新
などです。
ただし、実際の建築業界では「リフォーム」と「リノベーション」が明確に区別されていない場合もあります。
3.店舗リフォームを行う主な目的
店舗リフォームを行う理由はさまざまです。
集客力を向上させる
店舗の外観や内装は、お客様が店を選ぶ重要な要素です。
特に飲食店や美容室、物販店などでは、SNSやインターネットで店舗の写真を見るお客様も増えています。
内装デザインを改善することで、
・新規顧客の獲得
・SNSでの拡散
・ブランドイメージ向上
・リピーター増加
につながる可能性があります。
老朽化した設備を更新する
店舗では毎日多くの設備を使用します。
空調設備、照明、厨房設備、給排水設備、電気設備などは長期間使用すると劣化します。
設備が故障すると営業に支障が出る可能性があります。
例えば飲食店で冷蔵庫が故障した場合、食材管理ができなくなる可能性があります。
そのため、大きな故障が発生する前に計画的な設備更新を行うことも重要です。
スタッフの作業効率を改善する
店舗リフォームは、お客様だけでなく従業員にとっても重要です。
動線が悪い店舗では、
・スタッフ同士がぶつかる
・移動距離が長い
・作業時間がかかる
・ミスが発生しやすい
などの問題が起こります。
特に飲食店の厨房では、作業動線が売上や人件費にも影響します。
リフォームによって作業効率を改善することで、少人数でも運営しやすい店舗をつくることができます。
店舗のイメージを変更する
開業から数年経つと、時代の変化や顧客層の変化によって店舗のデザインが合わなくなる場合があります。
例えば、
・若者向けの店舗に変更したい
・高級感を出したい
・女性客を増やしたい
・ファミリー層をターゲットにしたい
などの目的でリフォームを行います。
店舗のデザインは、商品やサービスと同じくらいブランドイメージに影響します。
4.店舗リフォームで行われる主な工事
店舗リフォームにはさまざまな工事があります。
内装工事
最も一般的なのが内装工事です。
主な内容は、
・壁紙張り替え
・塗装工事
・床材張り替え
・天井工事
・間仕切り工事
・造作家具工事
・カウンター工事
などです。
店舗の印象を大きく変えられるため、比較的少ない工事でもイメージを一新することができます。
床工事
店舗の床は非常に重要です。
業種によって適した床材が異なります。
例えば、
飲食店
・長尺シート
・フロアタイル
・タイル
・モルタル
・塗床
美容室
・フロアタイル
・塩ビシート
物販店
・フローリング
・フロアタイル
・タイル
などが使用されます。
床材はデザインだけでなく、
・耐久性
・清掃性
・滑りにくさ
・防水性
なども考慮する必要があります。
5.店舗リフォームにおける照明計画
照明は店舗の雰囲気を大きく左右します。
同じ内装でも照明の種類によって印象は大きく変わります。
例えば、
暖色系照明
→ 落ち着いた雰囲気、高級感、温かみ
白色系照明
→ 清潔感、明るさ、作業性
スポットライト
→ 商品や壁面を強調
間接照明
→ 高級感、空間演出
飲食店では料理を美味しく見せる照明、美容室では髪色を確認しやすい照明、物販店では商品を魅力的に見せる照明が必要です。
単純に照明器具を増やすのではなく、業種に合わせた照明計画を行うことが重要です。
6.店舗リフォームにおける設備工事
店舗では設備工事も非常に重要です。
主な設備工事には、
・電気工事
・給排水工事
・ガス工事
・空調工事
・換気設備工事
・消防設備工事
などがあります。
特に飲食店では設備工事の割合が大きくなります。
厨房を設置する場合は、
・給水
・排水
・ガス
・電気
・換気
・排気
を計画する必要があります。
設備工事を軽視すると、完成後に使いにくい店舗になる可能性があります。
7.店舗リフォームの費用相場
店舗リフォームの費用は、工事内容や店舗の状態によって大きく異なります。
一般的な目安としては、
軽微な内装改修
坪5万円~15万円程度
一般的な店舗改修
坪15万円~40万円程度
大規模な店舗リフォーム
坪40万円~80万円以上
飲食店の全面改装
坪50万円~100万円以上
が目安になります。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。
厨房設備、空調設備、給排水設備などを新設する場合は費用が大きく上がります。
8.店舗リフォーム費用を左右するポイント
店舗リフォームの費用は、主に以下の要素で変わります。
店舗の広さ
当然ながら面積が広くなるほど工事費用は高くなります。
ただし、小規模店舗でも設備工事が多い場合は坪単価が高くなることがあります。
例えば10坪の飲食店でも、厨房設備や換気設備を多く設置する場合は、坪単価が非常に高くなる場合があります。
既存設備の状態
既存の設備が使用できるかどうかで費用は大きく変わります。
例えば、
・既存エアコンを再利用できる
・給排水設備を利用できる
・既存照明を利用できる
場合はコスト削減が可能です。
一方、設備を全面的に更新する場合は費用が高くなります。
デザインの複雑さ
造作家具や特注家具を多く使用すると工事費は上がります。
例えば、
・特注カウンター
・木製ルーバー
・造作棚
・特注建具
・デザイン壁
などは施工費がかかります。
予算を抑えたい場合は、既製品と造作をバランスよく組み合わせることが重要です。
9.店舗リフォームの工事の流れ
店舗リフォームは一般的に以下の流れで進みます。
1.現地調査
まず施工会社が現場を確認します。
確認する内容は、
・店舗の寸法
・建物構造
・既存設備
・電気容量
・給排水位置
・空調設備
・換気設備
などです。
現地調査を正確に行うことが、後の追加工事を減らすために重要です。
2.ヒアリング
次に店舗オーナーの要望を確認します。
例えば、
・予算
・デザインイメージ
・ターゲット顧客
・営業スタイル
・必要な設備
などを整理します。
この段階で「何のためにリフォームするのか」を明確にすることが重要です。
3.プランニング
ヒアリング内容をもとに、
・レイアウト
・デザイン
・設備計画
・工事内容
を決定します。
飲食店の場合は、厨房と客席のバランスが特に重要です。
4.見積もり
工事内容が決まったら見積書を作成します。
見積書では、
・解体工事
・木工事
・内装工事
・電気工事
・設備工事
・空調工事
・家具工事
などの項目を確認します。
単純に総額だけを見るのではなく、工事内容を確認することが重要です。
5.契約
工事内容と金額、工期に納得したら契約を行います。
契約前には、
・追加工事の条件
・支払い条件
・工期
・保証内容
などを確認しましょう。
6.着工
工事を開始します。
店舗の営業を続けながら工事を行う場合は、
・夜間工事
・定休日工事
・部分的な改修
などを行うこともあります。
7.完成・引き渡し
工事完了後に仕上がりを確認します。
問題がなければ引き渡しとなります。
設備機器の使い方や保証内容についても確認しておくことが重要です。
10.飲食店の店舗リフォーム
飲食店のリフォームでは、デザインだけでなく厨房設備や衛生管理が重要です。
特に注意するポイントは、
・厨房動線
・客席数
・換気設備
・排気設備
・給排水設備
・グリストラップ
・手洗い設備
・保健所への対応
などです。
飲食店では厨房設備の配置が非常に重要です。
例えば、
冷蔵庫
↓
下処理
↓
調理
↓
盛り付け
↓
提供
という流れがスムーズになるように計画する必要があります。
また、スタッフが厨房内で効率よく動けるスペースを確保することも重要です。
11.美容室・サロンの店舗リフォーム
美容室やサロンでは、デザイン性と居心地の良さが重要です。
ポイントとしては、
・セット面の配置
・シャンプー台の位置
・照明計画
・待合スペース
・収納スペース
などがあります。
美容室ではお客様が長時間滞在するため、座り心地や空間の快適性も重要です。
また、スタッフの作業スペースを確保しながら、お客様同士の距離感にも配慮する必要があります。
12.物販店の店舗リフォーム
物販店では商品の見せ方が重要です。
店舗リフォームでは、
・陳列棚
・商品導線
・照明
・レジ位置
・ディスプレイスペース
などを計画します。
商品を多く並べれば売れるわけではありません。
お客様が店内を自然に回遊し、商品を見やすいレイアウトをつくることが重要です。
13.店舗リフォームで失敗しやすいポイント
店舗リフォームには注意すべきポイントがあります。
デザインだけで決める
見た目を重視しすぎると、使いにくい店舗になることがあります。
例えば、
・収納が少ない
・厨房が狭い
・コンセントが足りない
・スタッフ動線が悪い
などです。
店舗ではデザインと機能性の両方が重要です。
予算を決めずに工事を進める
店舗リフォームでは追加工事が発生する場合があります。
特に古い建物では、
・配管の劣化
・電気設備の不足
・下地の腐食
などが工事中に発見されることがあります。
そのため、総予算の10%~20%程度は予備費として考えておくと安心です。
見積書を比較しない
複数の施工会社から見積もりを取ることも重要です。
ただし、単純に安い会社を選ぶのは危険です。
例えば、
A社:300万円
B社:400万円
の場合でも、工事内容が同じとは限りません。
材料や設備、施工範囲を比較する必要があります。
14.店舗リフォームでコストを抑える方法
予算を抑えながら店舗リフォームを行うためには、いくつかの方法があります。
既存設備を活用する
使用できるものは再利用します。
例えば、
・エアコン
・照明器具
・建具
・厨房機器
・家具
などです。
すべて新品にする必要はありません。
造作工事を減らす
特注家具や造作家具は費用がかかります。
既製品を活用することでコストを削減できます。
例えば、
・既製品棚
・既製品照明
・既製品家具
を活用し、必要な部分だけ造作する方法があります。
工事範囲を明確にする
「とりあえず全部きれいにする」という考え方ではなく、必要な部分に予算を集中させることが重要です。
例えば、
・お客様から見える部分はデザイン重視
・バックヤードはシンプルな仕上げ
というようにメリハリをつけることでコストを調整できます。
15.店舗リフォーム会社の選び方
施工会社選びは店舗リフォームの成功を左右します。
確認したいポイントは、
・店舗工事の実績があるか
・希望業種の施工経験があるか
・見積書が詳細か
・設計から施工まで対応できるか
・アフターサービスがあるか
などです。
特に飲食店の場合は、飲食店工事の経験がある会社を選ぶことが重要です。
住宅リフォームが得意な会社でも、飲食店の厨房や換気設備について十分な知識がない場合があります。
店舗工事では、業種ごとの専門知識が必要になります。
16.店舗リフォーム成功のためのポイント
店舗リフォームを成功させるためには、次のポイントが重要です。
目的を明確にする
なぜリフォームするのかを明確にします。
・売上を上げたい
・客単価を上げたい
・スタッフの作業効率を改善したい
・店舗イメージを変えたい
などです。
目的が明確になると、必要な工事も明確になります。
ターゲットを考える
店舗のデザインはターゲット顧客に合わせる必要があります。
例えば、
若者向け
→ 写真映え、SNS映え
ファミリー向け
→ 広い通路、安全性
高級店
→ 素材、照明、空間演出
など、ターゲットによって求められる店舗は異なります。
将来の運営も考える
現在だけでなく、数年後の運営も考慮することが重要です。
例えば、
・スタッフ増員
・メニュー変更
・設備追加
・客席変更
などに対応できる設計にしておくと、将来の改修費用を抑えられます。
まとめ
店舗リフォームは、単に古くなった店舗を新しくする工事ではありません。
店舗の売上、集客力、ブランドイメージ、スタッフの働きやすさなど、経営に関わる重要な投資です。
成功する店舗リフォームのためには、
・リフォームの目的を明確にする
・ターゲット顧客を設定する
・デザインと機能性を両立させる
・設備計画を十分に行う
・予算に余裕を持たせる
・店舗工事の経験が豊富な施工会社を選ぶ
ことが重要です。
特に飲食店や美容室、物販店などでは、業種によって必要な設備やレイアウトが大きく異なります。
そのため、一般的なリフォーム会社ではなく、店舗工事や希望する業種の施工経験が豊富な会社に相談することをおすすめします。
店舗リフォームは費用がかかる工事ですが、計画的に行うことで店舗の価値を高め、長期的な売上や経営改善につなげることができます。
現在の店舗に、
「集客が減っている」
「内装が古くなっている」
「スタッフが働きにくい」
「設備が老朽化している」
「店舗のイメージを変えたい」
といった課題がある場合は、店舗リフォームを検討するタイミングかもしれません。
適切な計画と施工会社選びを行い、デザイン性だけでなく、使いやすく収益につながる店舗づくりを目指すことが、店舗リフォーム成功の大きなポイントです。
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