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店舗内装デザインについて2025.05.14

店舗内装デザインとは

店舗内装デザインは、商業施設における空間設計を指し、単なる「見た目の美しさ」だけでなく、「集客力」「ブランド価値」「購買行動」「回転率」など、ビジネス全体の成功に大きく関わる重要な要素です。

カフェ、美容室、アパレル、飲食店、クリニックなど、業種によって求められる内装の要素は異なり、デザインにはマーケティング、心理学、動線設計、照明計画など多角的な知識が必要となります。

1. 店舗内装デザインの目的と役割

1-1. 第一印象の形成

来店者が最初に接するのが内装です。人間の印象は視覚情報で55%決まると言われており、魅力的なデザインは「入店の決め手」になります。特に飲食店やカフェなどでは、通行人の興味を引く「ファサード(外観)」と、ドアを開けた瞬間の「インパクト」が重要です。

1-2. ブランドイメージの構築

内装デザインは「ブランドの世界観」を空間で伝える手段です。高級感、ナチュラル感、ポップさ、ミニマルさなど、業態とコンセプトに応じて空間のテイストを作り上げることが求められます。

1-3. 滞在・購買体験の向上

内装は動線、座席配置、音響、照明、匂いなど多くの要素に影響を与えます。快適な空間は顧客の滞在時間を延ばし、購買機会やリピート率を高めます。

2. 店舗内装の基本構成要素

2-1. ゾーニング

ゾーニングとは、店舗内の機能エリアを明確に区分けすることです。例えば、カフェであれば「カウンター」「客席」「キッチン」「トイレ」「レジ」などのゾーンをどう配置するかが重要です。ゾーニングの精度が集客力や業務効率を左右します。

2-2. 動線設計

顧客やスタッフの動線を計画的に設計することが不可欠です。動線がスムーズであれば、ストレスなく商品を手に取りやすく、店舗の回転率も向上します。逆に、複雑で狭い動線は滞在ストレスを生み、売上低下を招きます。

2-3. マテリアル(素材)

木材、コンクリート、金属、布、石材など、使用する素材によって内装の印象は大きく変わります。たとえば、無垢材は温かみや安心感を、金属やガラスはクールでスタイリッシュな印象を与えます。

2-4. 色彩計画(カラースキーム)

色彩は人間の心理に大きく作用します。赤系は食欲増進、青系は冷静、緑系は癒し、黒系は高級感など、ブランドイメージに合致した色彩設計が求められます。

2-5. 照明設計

照明は「視認性」と「雰囲気づくり」の両方に関わります。基本照明(ベースライト)、補助照明(ダウンライト、ブラケット)、装飾照明(ペンダントライト)などを組み合わせて空間に深みと立体感を生み出します。

3. 業種別の内装デザインポイント

3-1. 飲食店

  • 厨房とホールの導線分離
  • 換気・防臭・耐熱素材の活用
  • 開放感と居心地のバランス
  • 席数 vs 滞在快適性のトレードオフ

3-2. 美容室・サロン

  • 鏡と照明の設計が命
  • プライバシー確保と開放感の両立
  • 施術スペースと待合の差別化
  • 非日常感の演出

3-3. アパレルショップ

  • 視認性の高い陳列
  • フィッティングルームの快適さ
  • ブランドイメージを体現する什器
  • SNS映えポイントの配置

3-4. クリニック・歯科

  • 清潔感と安心感の演出
  • 待合スペースの快適性
  • 案内表示やサインの明確化
  • 子供や高齢者への配慮

4. 店舗内装のプロセスと工程

4-1. 企画・ヒアリングフェーズ

  • 業種・業態・店舗コンセプトの明確化
  • 競合分析・ターゲット設定
  • 店舗立地の調査(人流、面積、法規制)

4-2. デザイン設計

  • ゾーニング・平面図作成
  • 3Dパースの作成
  • 材料・色彩・家具の選定
  • サイン計画や照明計画の設計

4-3. 工事・施工

  • 内装解体・下地工事
  • 造作・塗装・設備工事
  • 照明・電気工事、什器設置
  • 保健所・消防等の申請(必要に応じて)

4-4. 引き渡し・オープン準備

  • 最終チェック・是正工事
  • インテリアの搬入
  • 動作確認、サイン取付け
  • グランドオープン

5. 内装デザインにおける心理的要素

5-1. 色の心理効果

  • :食欲促進(飲食向け)
  • :冷静・信頼(クリニック向け)
  • :リラックス(サロン向け)
  • :注意喚起・陽気さ(子供向け)
  • :高級感・重厚感(高級ブランド)

5-2. 空間の広がりを感じさせる手法

  • 鏡の使用
  • 天井高の調整
  • ライン照明や壁面縦ラインの活用

5-3. 滞在時間をコントロールする

  • 照明を暗めにすると滞在が長くなる傾向
  • 明るすぎる照明は回転率が上がるが、落ち着きは減少
  • 音楽のテンポや音量も影響大

6. 店舗デザインの最新トレンド(2020年代後半)

6-1. サステナブルデザイン

  • 古材、再生材、天然素材の利用
  • プラスチック使用削減
  • ZEB(Net Zero Energy Building)を目指す設計

6-2. インスタ映えするフォトスポット設置

  • 特徴的な壁紙やアート
  • ネオンサイン、ミラーアート
  • ブランドロゴと連携したスポット

6-3. ミニマル&ジャパンディスタイル

  • 和モダン、北欧テイストとの融合
  • 石・木・麻など自然素材中心の設計
  • シンプルながら質感のある内装

6-4. DX(デジタルトランスフォーメーション)

  • デジタルサイネージの導入
  • キャッシュレス対応のPOS配置
  • 顔認証・自動精算システムと空間設計の融合

7. コストと投資対効果(ROI)

店舗内装には数百万円〜数千万円のコストがかかります。以下は概算の目安です。業態坪単価の目安内装費総額(30坪)飲食店15万〜30万450万〜900万美容室20万〜40万600万〜1200万アパレル10万〜25万300万〜750万クリニック30万〜50万900万〜1500万

高コストな内装も、回収年数・顧客単価・リピート率によっては十分な投資効果が見込めます。

8. 施工会社・デザイナー選定のポイント

  • 同業種の施工実績が豊富か
  • デザイン力と機能性の両立ができるか
  • 見積が明朗かつ納得感があるか
  • アフターサポート・保守体制があるか
  • コミュニケーションのレスポンス・柔軟性

9. 成功事例と失敗事例

成功例:カフェB(都内)

  • 顧客動線に沿って商品棚とSNS映え席を配置
  • 木材と間接照明で居心地のよい空間
  • 売上月平均+45%増

失敗例:アパレル店C(地方)

  • ブランドイメージに反したポップな内装
  • 照明が暗く、商品が見えづらい
  • 滞在時間短く、リピーター激減

10. 今後の展望

AIやIoTの導入により、店舗デザインはさらに進化しつつあります。例えば、来店者の動向をセンサーで計測し、内装改善に活かす取り組みや、VR・ARでバーチャル内覧が可能なデザイン提案など、今後の内装は「空間×テクノロジー」の融合が鍵となるでしょう。

まとめ

店舗内装デザインは、単なる見た目を整える作業ではなく、ブランド戦略・マーケティング・顧客心理・経済性までを包括的に設計する重要な経営要素です。計画段階から目的を明確にし、業種や立地に応じた最適なデザインを採用することで、顧客満足度と売上の向上に直結します。

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