店舗内装工事のノウハウについて2025.11.23
店舗内装工事とは何か
第1章 店舗内装工事の基礎知識
◆1-1 店舗内装工事とは
店舗内装工事とは、店舗として使用する空間を「ビジネスに適した状態へつくり上げる」ための工事全般を指し、デザイン・電気設備・空調・照明・水回り・造作家具・壁天井・床仕上げなど、多岐にわたる専門工事が組み合わされて完成します。
一般住宅の内装工事と異なり、以下のような特性があります。
- 集客性を意識したデザイン性が最重要
- 用途に応じた専門設備の導入が必須(厨房、給排気、給排水、音響等)
- 法令遵守(消防法、建築基準法、食品衛生法など)が強く求められる
- 工期が短く高度な段取りが必要
- 売上に直結する「機能性×デザイン」が求められる
よって、店舗内装工事は「建築 × デザイン × ビジネス戦略」の総合技術といえます。
第2章 店舗内装工事の分類
店舗内装工事は業種によって大きく異なります。
◆2-1 飲食店
飲食店の内装工事は、店舗工事の中でも特に専門性が高いとされます。
理由は以下の通り:
- 厨房の給排気・給排水・防火設備など専門工事が必要
- 食品衛生法に基づく設備基準
- 調理に伴う熱・煙・油を想定した設計
- 客席の回転率を上げる導線設計
- 臭い・音環境への配慮
飲⾷店は一般に 坪50〜150万円 の内装工事費になることが多いです。
◆2-2 物販店
物販店の内装は、ディスプレイ・照明・動線の設計が中心。
特徴:
- 商品が映える照明計画
- 商品展示台・陳列棚の造作
- 防犯設備(万引き対策)
- キャッシャー周りの電気・配線工事
- ブランドイメージのための素材選定
費用は 坪30〜80万円 が一般的。
◆2-3 美容院・エステ
美容系業種は店舗内装で重要な項目が多いです。
特徴:
- 水回りが各席に必要(シャンプー台)
- 電気容量が大きく必要(ドライヤー、機器類)
- 防音・照明計画の専門性が高い
- カット台・ミラー・収納の造作
費用の目安:坪50〜120万円
◆2-4 クリニック
医療系はさらに設備要件が高い。
特徴:
- 医療機器の電気容量
- X線室の遮蔽工事
- 不燃材使用
- 衛生面への配慮
- 受付・診察室・処置室の効率的導線
費用目安:坪80〜200万円
第3章 店舗内装工事の流れ(計画〜引き渡しまで)
店舗内装工事は一般的に以下の流れで進みます。
ステップ1:物件選び(最重要)
店舗内装工事の成否は、物件選びで80%決まるともいわれます。
ポイント:
- 以前どんな業種が入居していたか(スケルトンか居抜きか)
- 電気容量は十分か(飲食店は特に重要)
- 排水・換気が希望の業種に適しているか
- 近隣の風営法などエリア規制
- 建物の耐荷重や消防設備が対応できるか
ステップ2:コンセプト設計
店舗の成功には、最初に明確なコンセプトが必要です。
例)
- 「女性が一人で入りやすい和風バル」
- 「若年層向け高発色スイーツショップ」
- 「高級感よりもスピード提供を優先したラーメン店」
これにより、色彩、素材、照明、人の流れなど、すべての要素が決まっていきます。
ステップ3:基本設計・実施設計
基本設計では全体の構成を考え、実施設計では施工可能なレベルの図面を作成。
含まれる図面:
- 平面図
- 天井伏図
- 照明計画図
- 給排水図
- 厨房機器図
- 造作図(カウンター、棚など)
- 防災設備図
ステップ4:見積取得と工事契約
一般に2〜3社へ相見積を取ります。
見積書で確認すべき項目:
- 工事項目の抜け(後から追加請求されるケースが多い)
- 仕上げ材のグレード
- 電気容量アップの有無
- 厨房や給排水の増設
- 造作家具の単価
ステップ5:行政手続き(必須)
店舗内装工事は様々な行政手続きが必要です。
飲食店なら:
- 保健所申請
- 消防署への防火対象物使用開始届
- 換気量の確認
- グリストラップの要否
- 建築基準法の確認
美容院なら:
- 美容所開設届
- 給湯器の能力規定
- 必要な換気設備
これらを怠ると開業できないため要注意。
ステップ6:工事着工
店舗内装工事は下記の工程で進みます。
- 仮設工事(養生)
- 解体工事(スケルトン or 居抜き解体)
- 設備工事(電気・水道・ガス)
- LGS工事(壁・天井下地)
- ボード工事(耐火・遮音)
- 床仕上げ(タイル・フローリング・塩ビ)
- クロス工事/塗装工事
- 造作工事(カウンターなどの大工工事)
- 照明・スイッチ・コンセント取付
- 設備機器の設置(厨房・美容機器・医療機器)
- クリーニング
ステップ7:引き渡し・検査
- 消防検査
- 保健所検査
- 店舗オーナーによるチェック
- 手直し工事
すべてクリアすると引き渡しとなり、開業準備が始まります。
第4章 工事費の内訳と相場の詳細
店舗内装工事の概算費用(スケルトン)は業種により異なりますが、一般例として以下のようになります。
◆主な工事項目と相場(坪単価)
工事項目相場(坪あたり)内容電気工事5〜15万円配線、照明、分電盤増設給排水工事5〜30万円排水ルート確保、厨房設備空調・換気工事10〜25万円エアコン、ダクト工事ガス工事5〜20万円飲食店で必須内装仕上げ工事10〜35万円壁・床・天井造作工事10〜50万円カウンター、棚家具・什器5〜30万円オリジナル家具施工管理費工事費の10〜15%工事全体の管理
総額例:
- 10坪の飲食店 → 500〜1500万円
- 20坪の美容院 → 800〜2000万円
- 30坪の物販 → 600〜1500万円
第5章 店舗内装の専門技術(高度な実務解説)
◆5-1 照明計画
店舗の生命線となるのが照明。
専門的ポイント:
- 色温度(2700Kは暖かい / 5000Kは白い)
- 照度(業態ごとの適正値)
- 配光(スポット、拡散、演色性Ra90以上が理想)
- シーン制御(客入り・ピーク時で明るさを調整)
飲食店では「顔を綺麗に見せる照明」が売上に直結します。
◆5-2 音環境(音響・吸音)
重要だが軽視されやすい分野。
例:
- 定在波を防ぐ壁構造
- BGMの反射率
- 吸音材の位置と量
- 隣店舗への騒音対策
とくにカラオケ、ジム、ライブ系の店では専門設計が必要。
◆5-3 厨房設備(飲食店)
- 厨房の広さは客席数の30〜40%が理想
- 排気ダクトはルート確保が最重要
- 厨房の熱負荷による空調増強
- 排水勾配が取れないと開業不可
- グリストラップの設置義務
◆5-4 防火・消防設備
店舗で必須の要件:
- 火災報知器
- 誘導灯
- スプリンクラー
- 排煙設備
- 防炎カーテン
- 消火器の設置
消防の指摘対応は店舗工事の重要ポイント。
第6章 スケルトンと居抜き工事の違い
◆6-1 スケルトンの特徴
- 初期費用は高い
- 自由度が高く、完全に自分の世界観を作れる
◆6-2 居抜きの特徴
- 初期費用を抑えられる
- 設備が既にそろっている
- ただしトラブルも多い(排水、臭い、電気容量不足など)
第7章 工期の目安
業種工期飲食店4〜8週間美容院5〜10週間物販店3〜6週間エステ4〜8週間
第8章 店舗内装工事のトラブルと対策
◆8-1 追加工事の発生
原因:
- 見積の抜け
- 想定外の老朽化
- オーナーの途中変更
対策:
- 事前調査を徹底
- 見積書の仕様書化
- 変更契約書の作成
◆8-2 電気容量不足問題
飲食・美容院で非常に多い。
- 物件の電気容量が小さい
- 契約電力の増設不可
対策:
- 内見時に「電気容量の確認」は絶対に実施
- TEPCOなど電力会社への増設相談
◆8-3 排水・勾配問題
古いビルでよく起こる問題。
- 排水ルートが確保できない
- 排水ポンプが必要
- 勾配が取れない → 保健所不可
第9章 内装デザインの作り方(プロ目線)
◆色彩計画
- 飲食は暖色系が食欲を刺激
- 美容院は中間色で落ち着きを演出
- 物販はブランドの世界観重視
◆素材選定
- 耐久性
- メンテナンス性
- コスト
- 難燃・不燃材の必要性
第10章 成功する店舗づくりのポイント
- 物件選びが最重要
- コンセプト設計がすべての軸
- 設備工事を侮らない
- 照明で客単価が変わる
- 導線設計で回転率が変わる
- プロに相談することでコストダウンできる
第11章 まとめ(15000文字級総括)
店舗内装工事は「ただ綺麗にする」工事ではありません。
それは 売上をつくるための装置作り であり、
「デザイン × 設備 × 法令 × 経営戦略」が融合した高度な建築行為です。
店舗工事を成功させるためには:
- 物件選び
- コンセプト
- 専門的な設計
- 法令確認
- 工事計画
- 施工管理
- 予算管理
これらすべてが連携して初めて理想の店舗が完成します。
戸建て住宅やアパートマンション、店舗オフィスの内装リフォーム・リノベーション工事のことなら、埼玉県越谷市南越谷の株式会社N・A・Oまでお気軽にお問い合わせ下さい。
又、周辺地域の川口市や草加市、三郷市や春日部市、八潮市、吉川市、戸田市、さいたま市緑区、岩槻区、見沼区、蕨市、千葉県柏市、松戸市、流山市、東京都北区、板橋区、足立区などからのご依頼もお待ちしております。
求人や協力業者も随時募集しております。
住宅・店舗リフォーム・リノベーションは埼玉県越谷市の株式会社N・A・O|求人
株式会社N・A・O
〒343-0845
埼玉県越谷市南越谷1丁目2928番地1-506号
TEL:048-971-7848/FAX:048-971-7956
